糖尿病でインスリン注射の適応となるケースは以下のようなものです。
| 1型糖尿病 | インスリン注射をしなければ生命に危険です。 |
| 糖尿病昏睡 | 救命のためにはインスリンの持続点滴が必要。/td> |
| 感染症 | 血糖が高い状態では感染症の進行が飛躍的に高まります。 |
| 手術 | 手術中は内服薬で血糖をコントロールできないため |
| 肝・腎障害 | 薬物の肝臓や腎臓での分解が不可能なため |
| 糖尿病妊婦 | 内服薬が服用できないため |
| poor control | 内服薬のみでは血糖のコントロールがうまくいかない場合 |
| ステロイド糖尿病 | ステロイドの糖新生抑制による高血糖症状出現の場合 |
インスリンの分泌は24時間一定量を出し続ける基礎分泌と食事などの対応してタイミングよく十分量を出す追加分泌に分けられる。
| 超速攻型 | 速攻型(R) | 中間型(N) | 混合型 | 持効型 | |
| 性状 | 無色 | 無色 | 白濁 | 白濁 | 無色 |
| 発現時間 | 15分以内 | 30分後 | 1.5時間後 | 30分後 | 1時間後 |
| ピーク | 1時間 | 2時間 | 4時間 | 2時間 | なし |
| 持続時間 | 4時間 | 8時間 | 24時間 | 24時間 | 24時間 |
| 持続化剤 | なし | なし | 硫酸プロタミン | 硫酸プロタミン | なし |
白濁製剤は白い沈殿がインスリンである。
インスリンの保存方法は、封を切っていないインスリン製剤は4℃前後の冷蔵庫での保存を原則とする。 一度凍結したインスリン製剤は使用できない。 使用中のインスリン製剤(ペン型)は、冷蔵庫で保存すると故障の原因となる恐れがあるため、室温で保存する。
インスリンの注射部位は、なるべく脂肪の多い場所(肩・お腹・太もも)がよい。ただしへそ回り5cm以内は吸収が不規則になる ため避けること。
インスリン製剤の型には、「プレフィルド製剤(製剤と注射器一体型)」、「カートリッジ製剤(カートリッジ取替え型)」、「バイアル型(シリンジ注射型)」 の3週類販売されている。
プレフィルド製剤はあらかじめインスリンがセットされているため、手間がかからない、カートリッジ製剤は注入器に新しいカートリッジをセットするタイプである。 バイアル製剤は、バイアルにはいったインスリンをシリンジで吸引して注射するものである。
インスリン製剤はインスリンアナログ製剤とヒトインスリン製剤の2つに分類される。インスリン分子は会合により6量体を形成するが、組織液により希釈され、 単量体になって初めて血中に移行する。
超速攻型製剤はアミノ酸配列の置換により6量体の形成を抑制しているため、皮下注射後に速攻で吸収されるが、他の 製剤は6量体の状態で注射されるため、単量体になるまでの時間(約30分)は事前に注射する必要がある。
| インスリン製剤 | |
| ノボラピット (インスリンアスパルト) |
超速攻型(Q)、遺伝子組み換え、ヒトインスリンのアミノ酸1残基を置換したインスリンアナログ |
| ヒューマログ (インスリンリスプロ) |
超速攻型(Q)、遺伝子組み換え、ヒトインスリンのアミノ酸2残基を置換したインスリンアナログ、6量体 |
| ノボリンR ペンフィルR イノレットR (生合成ヒト中性インスリン) |
速攻型(R)、インスリンアナログ |
| ヒューマカートR ヒューマリンR (ヒトインスリン) |
速攻型(R) |
| ノボラピット30ミックス (二相性プロタミン結晶性インスリンアナログ水性懸濁) |
混合型、超速攻型3:中間型7 |
| ヒューマログミックス (インスリンリスプロ混合製剤) |
混合型、ミックス25製剤は超速攻型25:中間型75、ミックス50製剤は超速攻型50:中間型50 |
| ペンフィル○R ノボリン○R イノレット○R ヒューマカート3/7 (生合成ヒト二相性イソフェンインスリン水性懸濁) |
混合型、10Rは速攻型1:中間型9、3/7は速攻型3:中間型7 |
| ヒューマログN (中間型インスリンリスプロ) |
中間型(N)、インスリンアナログ中間型製剤、超速攻型リスプロにプロタミンを添加 |
| ペンフィルN ノボリンN イノレットN (生合成ヒトイソフェンインスリン水性懸濁) |
中間型(N) |
| ヒューマリンN ヒューマカートN (ヒトイソフェンインスリン水性懸濁) |
中間型(N) |
| ランタス (インスリングラルギン) |
持続型の溶解インスリンアナログ、24hにわたり効果持続 |
インスリンの副作用として低血糖が重要である。低血糖で意識がない場合は、ブドウ糖orグルカゴンの静注が行われる。グルカゴンはグリコーゲンからグルコース1リン酸を 生成させる。
意識があるときは、ブドウ糖や砂糖を経口的に投与する。
低血糖症状は空腹感、眠気、発汗、吐き気、いらいら、倦怠感などです。
